『ウラ秀吉TV』としての『天花』

もうだんだん見ていてかったるくなってきたのだが、現在放映中の朝ドラ『天花』について。まあいまさら藤澤恵麻*1の大根ぶりをツッコんでもしょうがないので、もっと別の視点からツッコミを入れてみよう。
だいたい、このドラマの何がすごいって、竹中直人香川照之という大河ドラマで秀吉を演じた俳優が二人も出ていることだ(出演作はそれぞれ竹中が『秀吉』、香川が『利家とまつ』)。さらにいえば、『天花』の脚本家は大河で『秀吉』と『利家とまつ』を手がけた竹山洋である。それを考えると、実はこのドラマは、いわば『ウラ秀吉』として見るべきなのではなかろうか。そういえば『秀吉』での秀吉の義父役は、今回香川の父親役を演じている財津一郎だったし、香川演じるヒロインの父親が実家の農家を継ぐのを拒んで農水省の役人となり、さらには上京してベビー服メーカーの役員に迎え入れられるという設定は秀吉の出世を彷彿させないこともない。あ、そうか、『天花』というタイトルは、きっと『天下』とかけてあるんだ。間違いない。
それにしても、財津一郎が作中、何度となく口にする「コメづくりとは日本をつくることだ」というセリフは、前作『てるてる家族』に対するあてつけとしか思えない。

*1:パーリスさんは4月20日の日記で藤澤恵麻に、往年のY木N江を見て取っていた。相変わらず鋭い!