新人の季節

今朝方、待ち合わせ時間の前に、朝8時から開いている上野駅構内の書店で『ユリイカ』9月臨時増刊号「総特集:西尾維新」と『季刊本とコンピュータ』2004秋号を買う。
高崎に向かう電車の中で『ユリイカ』臨増に掲載された山田和正さん(id:hitomisiriing)による佐藤友哉との比較対照で西尾維新を論じた文章を読む。短いセンテンスを畳み掛けるように連ねて論を展開していく手際はまさに山田節全開という感じで、小気味いい。しかし《「週の真ん中、水曜日〜♪」/おニャン子クラブによる「夕やけニャンニャン」のオープニングのかけ声ではない》という書き出しには思わず吹き出してしまった。一体君はいくつなんだ!?……って、おれも人のこと言えないけど。
ついでに宣伝しておくと、先月ぼくが出した『ZAMDA』終刊号ではhitomisiriing名義のものも含めて山田さんの原稿を2本掲載しています。『ユリイカ』を読んで山田さんの文章がアンテナに引っかかったという方は、小誌のほうもチェックしていただければ幸いです。
くわしくはこちら! http://www.geocities.jp/denkizamda/
それにしても山田さんといい、あと、なぜか奥付に「Thanks」としてぼくの名前が載っている『綿矢りさのしくみ』(太田出版*1のメインライターである吉本謙次さんといい、最近になって若手ライターが続々と出てきて、世代交代の気運が高まっているのをひしひしと感じる。え、おまえも若手じゃないかって? とんでもない! 一応ぼくのライターデビューは94年の11月(掲載誌は『SPA!』だったなあ)で、あと2ヶ月もすれば出版生活10周年を迎えるのだから。もうこうなると、カンニングじゃないけど「ぼくはもう若手じゃないです!」と自虐ネタにするしかねーな。

*1:たしかにこの本の制作中に吉本さんから相談のメールをいただいたものの、助言と言えるようなものはまったくできなかったというが正直なところ。それでも担当編集者の村上さんからわざわざ献本していただき恐縮してしまった。