<芥川・直木賞>候補作に若手の波(毎日新聞)

小説の世界に新しい世代の波が押し寄せている。第132回芥川、直木賞日本文学振興会主催)の候補作が6日、発表されたが、若い書き手の台頭を印象づけ、それに伴う小説の質的変化もあらわになってきた。19歳だった綿矢りささんと20歳の金原ひとみさんが史上最年少で芥川賞を射止めてから1年。日本文学の地殻変動は、この70年代後半〜80年代前半生まれの“綿金世代”の進出で加速している。選考委員会は13日に東京都内で開かれる。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050106-00000018-mai-soci

これで4度目の芥川賞候補で、デビューからも11年が経つ阿部和重をはじめ、3度目の候補となる石黒達昌(デビューして16年)、元新人類で15年以上前に小説家デビューしている田口賢司という候補作家の面々を見ると、とても「若手の波」だなんて言えないと思うんだけどなあ(それにしても「綿金世代」とは何というネーミングセンスだろう)。むしろ「昔の名前で出ています」では?*1 芥川賞が新人賞の一種であることを考えると、すでにベテランの域に入っている阿部和重がいまさら候補になるというのも何だかなあって感じがするし。……で、今回は舞城は?
とはいえ、小説をあんまり読まないぼくとしては、候補作のうちすでに2作(「メロウ1983」と「野ブタ。をプロデュース」)を読んでいるという珍しい事態になっている今回の芥川賞なので選考結果が楽しみではありますが。「野ブタ。を〜」は、石原慎太郎あたりが「最近の若者は人生をゲームのようにリセットできると思っている云々」と苦言を呈しそうな悪寒がしますねえ(笑)。
そんなわけで今回も豊崎由美大森望コンビによる受賞作予想キボンヌ。…と思って、大森氏の日記(http://www.ltokyo.com/ohmori/041231.htmlの12月28日付)を見たら、すでにエキサイトブックスで予想対談を行なうことが決まっている模様。
【追記2004.1.9】とりあえずきのう豊崎・大森両氏の予想がまず掲載されていた(http://www.excite.co.jp/book/news/00021105170906.html/?amzid=httwwwasaneto-22)。対談のほうは12日深夜にUPされるようだ。

*1:たとえはあまりよくないけど、ボキャ天世代がM-1グランプリに出場する(させられる?)ようなそんな印象を抱く。