私鉄と巡礼

もうひとつ、私鉄ネタ。きのう(28日)、京成電鉄特急・開運号が34年ぶりに復活したというニュース*1。いうまでもなくこの列車は、成田山新勝寺への参拝客を運ぶ参拝特急だったわけですが、考えてみると、私鉄と巡礼というのは思いのほか分かちがたく結びついていることに気づかされます。
たとえば、京急の前身で、関東地方で初めて電車を走らせた(日本最古の標準軌の鉄道でもある)大師電気鉄道は、その名が示すとおり川崎大師へ向かう人々の足でした。ほかにも、東武日光東照宮近鉄伊勢神宮橿原神宮、南海と高野山、京阪と比叡山西鉄太宰府天満宮などが思い浮かびます。これらの聖地は単なる沿線の名所というだけにとどまらない、それぞれの鉄道会社のイメージにそのまま重なるぐらいの大きな位置を占めているといっていいかもしれません。
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以上、ふたつのエントリーを書くにあたっては、和久田康雄『日本の私鉄』(岩波新書、1981年)や別冊1億人の昭和史『昭和電車史』(毎日新聞社、1980年)、それから近鉄オフィシャルサイトの「近鉄資料館」の各ページを参考にしました。
あー、久々にブログ書きにマジメに取り組んだら、疲れちまったよ……。