本日、コミケ参加

すでに日付変わって2007年も大つごもりを迎えました。
さて、先日お伝えしましたとおり、本日、コミケにサークル参加いたします。新刊である友人主宰の同人誌『サブカル評論』の第14号(もちろん私も寄稿してます)も昨夜何とか印刷・製本を終えました。ブースではこのほか、去る11月の文学フリマで販売した私の個人誌『Re:Re:Re:』臨時増刊「新幹線をめぐるディスクール 増補改訂版 1964-2007」ほか、バックナンバーも販売する予定です。整備新幹線、とりわけ長崎ルートの計画がまた一歩進められようとしている一方で、JR東海が自前でリニア中央新幹線を建設しようとしているいま、あらためて新幹線について考えるための材料としてお買い求めいただければ幸いです。
本当は、今回の新刊としてはもう一冊、私の編集で2007年の物故者を回顧する冊子の準備もぎりぎりまで進めていたのですが、あまりにも項目が膨大で作業を終えることができませんでした。またできることなら、年明けにも遅ればせながら再チャレンジしたいと思います。
いちおう、参考までにどんなふうに回顧しようと思っていたのか、ごく一部ですが、ここに転載しておきます。

 ※凡例……?命日?肩書?享年?雑感・トリビアetc.

稲尾和久【いなお-かずひさ】?11月13日 ?プロ野球選手・監督 ?70歳 ?いわずと知れた「鉄腕」「神様・仏様・稲尾様」。昭和30年代の西鉄ライオンズ黄金時代を支えた大投手。/ロッテオリオンズの監督を務めていた頃(1984〜86年)、色紙に「西鉄ライオンズ 稲尾和久」とサインしたという逸話がある。なおオリオンズの監督を引き受けたのは、将来的に同チームを、かつてのライオンズの本拠地である福岡に移転させるという話があったからだともいわれる。/稲尾の活躍した西鉄ライオンズをとりあげたものとしては、赤瀬川隼の『獅子たちの曳光 西鉄ライオンズ銘々伝』など好著も多い。稲尾の死後、こうした関連書がにわかに話題を集めているともいう。

風倉匠【かぜくら-しょう】?11月13日 ?前衛芸術家 ?71歳 ?同日に亡くなった稲尾和久とはほぼ同年代、稲尾が育った別府市の隣、大分市で生まれ育つ。ちょうど稲尾が西鉄ライオンズで大車輪の活躍をしていた1950年代後半に上京。同郷の吉村益信(当時武蔵野美術学校の学生)の呼びかけで結成された前衛芸術集団「オール・ジャパン」に、赤瀬川原平荒川修作らとともに参加。ちなみに赤瀬川は大分で育ったものの卒業した高校は名古屋の旭丘高校で、荒川はそのときの同級生である(ちなみに赤瀬川の兄は『獅子たちの曳光 西鉄ライオンズ銘々伝』の著者で直木賞作家の赤瀬川隼で、吉村の高校時代の一年先輩にあたる)。この「オール・ジャパン」は、のちに「ネオ・ダダ・オルガナイザーズ」に発展、60年代前半の日本の前衛を象徴する存在となった。《大分の高校時代、突然奇妙な絵を描きはじめた橋本正一は、上京して、髪を赤毛に染めたまま、砂川闘争や安保デモに参加したりしていたが、砂川闘争のための集会で近藤敏と知りあうようになり、近藤の名古屋の友人赤瀬川とも交際をはじめていた。赤瀬川は渋谷のニュートーキョーのサンドイッチマンで、プラカードを持って路上に立っていたが、そこへ毎日のように通ってきて、路上で立話をしては、赤瀬川の無聊をなぐさめるのが、橋本であった。橋本はやがて荒川とも知りあうようになる。橋本正一こと風倉匠は、その後ネオ・ダダでも、もっとも特異な存在となった》(ヨシダ・ヨシエ『解体劇の幕降りて 60年代前衛美術史』造形社、1982年)。/「オール・ジャパン」および「ネオ・ダダ」のメンバーらは、当時東京都立美術館で毎年一回開催されていた無審査展「読売アンデパンダン」にこぞって参加、会場では奇抜なオブジェの出展のほか、過激なハプニング(いまでいうパフォーマンス)を行ない、物議をかもした。とりわけ風倉は、1963年のアンデパンダンで、音楽家小杉武久が自作の袋状の「楽器」を演奏しながら会場を移動するのに合わせて、下半身裸で舞踏を行なったため、警備員に止められる。こうした衝突が原因で、最終的に主催者側がアンデパンダンの中止を決定するにいたった。/晩年の風倉は郷里大分で活動を続けた。湯布院に開設したアートルームでは、版画などの彼の作品が展示されている。

それにしても、今回、当方のサークルと同じブロックとなったサークルの面々を見てびっくりしました。

西“や”14b「近藤正高サブカル堂」
西“や”15a「桑沢キャラクター研究会」(竹熊健太郎伊藤剛森川嘉一郎各氏)
西“や”16a「第二次惑星開発委員会」(宇野常寛氏)
西“や”16b「波状言論」(東浩紀氏)

ま、私のところとほかの方たちのサークルと購買層がかぶるものかどうなのか、微妙なところではありますが……。ひとまず皆様、お手柔らかにお願いいたします。