Culture Vulture

ライター・近藤正高のブログ

『綿矢りさと美少女文学“萌え”案内』だってさ

昨晩、とあるライターさんからのメールで、宝島社から綿矢りさ関連の本が出るという話を初めて知る。――って、何でうちにはそういう本の仕事の話が一つも来ないんだYO! と、思わず面識のないそのライターさんに返信でやつあたりしてしまったのだけれども。
で、とりあえず調べてみたら、宝島社からは5月下旬ぐらいにこんな本が出るらしい(この手の企画からすると別冊宝島からですかね?)。
http://product.esbooks.co.jp/product/bungei/top/cb?accd=R0027974

【本の内容】
蹴りたい背中』が100万部突破の大ベストセラー作家“綿矢りさ”を徹底解剖!“綿矢りさ”完全プロファイリング、作品紹介等。

しかし『インストール』と『蹴りたい背中』のたった二冊でどうプロファイリングするというのか。当人へのインタビューがあるならまだしも、河出書房新社ががっちりガードしているともっぱらの評判になっているこの状況では、それもあまり期待できなさそうだし。何だか「綿矢りさ現象」のまわりをとりあえずぐるぐる回るだけでお茶を濁されてしまうような悪寒が……。
まあでも、こういう研究本*1が出るってことは、リッチーがカルト作家の道へと一歩を踏み出した(踏み出させられた?)ということなのかしら?
とりあえずこの件に関しては目下くわしい情報を収集中。
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大きなお世話でしょうが、『綿矢りさと美少女文学“萌え”案内』の表紙は、男の子の背中のアップの写真を使って、その背中には小さく「蹴りたい」と書いてあったら面白いんじゃないかとふと思いました。あ、どうせならはてなで「はてな背中出し」という企画をやって*2、そっから使えそうな背中を選ぶとか(笑)。

*1:この手の作家研究本はいまでは『別冊宝島』の十八番といったところですが、80年代ぐらいだと北宋社がよく出してましたよね。村上春樹とか尾辻克彦とか。ルーツを探せば、『別冊新評』の「〜の世界」シリーズあたりでしょうか。

*2:参照:リスト::はてな○○出し