2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

(4)そして、迎賓館へ

赤坂離宮が迎賓館として改修することが正式に決まったのは、1967年の佐藤(栄作)内閣の閣議においてだった。それ以前より、国際関係の緊密化にともない、外国から賓客が訪日する機会も増えていたことから、それに対応するべく迎賓館建設が検討されていた*1…

(3)東京オリンピックと赤坂離宮

皇室から政府へと移管されてから迎賓館となるまでのあいだ、赤坂離宮には下記のようにさまざまな組織が置かれることになる。 国立国会図書館……1948年4月〜61年8月 法務庁(のち法務府→内閣)法制局……1948年4月〜60年9月 裁判官訴追委員会……1948年7月〜7…

(2)天皇に嫌われた宮殿

話を迎賓館に戻せば……迎賓館には4年前の夏の一般参観に応募して参加する機会に恵まれた。上の写真もそのときに撮ったものだ。建物内部は撮影禁止だったのが惜しかったけれども。 この参観のレポートを個人誌に書くにあたり、迎賓館についてちょっと調べたこ…

(1)迎賓館赤坂離宮が国宝指定へ

昨日(16日)、文化審議会が迎賓館赤坂離宮を国宝に指定するよう答申した(私は名鉄電車内の電光ニュースで知った)。明治以降の作品(建築だけでなく美術工芸品も含む)としては初めての国宝指定となるらしい。 以下、そのことを伝える各紙の記事より、個人…

日経ビジネスオンライン「新書レビュー」連載終了

もはや旧聞ながら、先月末をもって、私をはじめ複数の執筆者によって週日毎日(最後の頃は隔日)更新されてきた日経ビジネスオンライン「新書レビュー」の連載が終了いたしました(最終回は栗原裕一郎さんによる樋口尚文著『ロマンポルノと実録やくざ映画』…

多摩テックとホンダの企業精神

多摩テックが先月30日をもって閉園した。 多摩テックについては、開園から2年後の1963年、当時まだ新進作家だった開高健が『週刊朝日』の連載にて、同じく本田技研の手がけた鈴鹿サーキットとあわせてルポしている。以下、連載をまとめた書籍から引用。 ほ…

古橋広之進のオリンピック観

この8月に元競泳選手でJOC会長、国際水泳連盟の副会長など数々の要職も歴任した古橋広之進が、国際水連の総会と世界水泳選手権の行なわれていたローマで死去した。 古橋の訃報に接して、ふと嘉納治五郎のことを思い出した。1938年5月に亡くなった嘉納も古…

新幹線輸出に対するJR東海と総合商社の「温度差」

新幹線輸出といえば、東海道新幹線開業から45年を迎えたきょうの中日新聞には、来月16日にJR東海が名古屋で高速鉄道シンポジウムを開催するという記事が出ていた(同記事はネットにも掲載されていた→ここ)。新幹線の海外輸出を視野に、各国の在日本大使館員…

2016年、リオ五輪の夢

明日の深夜にはいよいよ2016年の夏季オリンピックの開催地が決定する。 すでに今年はじめのエントリでも表明しているように、私は東京は2016年ではなく2020年にこそオリンピックを開催すべきだと思っているので積極的に応援はしない。が、もし2016年の東京開…