2009-01-01から1年間の記事一覧

2009年

2008年|2010年> 「新年アンケート!」回答(メルマガ「週刊ビジスタニュース」、2009年1月7日配信分) 「「参加して」こそ楽しめる。何が? 国宝が!〜『日本の国宝、最初はこんな色だった』小林泰三著」(日経ビジネス・オンライン「毎日1冊! 日刊新書レ…

「現代史のなかの2009年物故者たち」余禄

ソフトバンク クリエイティブのメルマガ「週刊ビジスタニュース」に寄稿した「現代史のなかの2009年物故者たち」に書ききれなかったことを、配信の二日後にTwitterでツイートした。ただ、Twitterではすぐに流れてしまうので、ストックとして以下に再掲載して…

12月、本を売りに東京へ参ります

12月6日(日)に蒲田の大田区産業プラザPiOにて開催される文学フリマ、同31日(木・大晦日!)には東京ビッグサイトでのコミックマーケット3日目に出店します。 文学フリマでのサークル名は「Culture Vulture」(サークル配置はQ-5)、コミケでのサーク…

(4)そして、迎賓館へ

赤坂離宮が迎賓館として改修することが正式に決まったのは、1967年の佐藤(栄作)内閣の閣議においてだった。それ以前より、国際関係の緊密化にともない、外国から賓客が訪日する機会も増えていたことから、それに対応するべく迎賓館建設が検討されていた*1…

(3)東京オリンピックと赤坂離宮

皇室から政府へと移管されてから迎賓館となるまでのあいだ、赤坂離宮には下記のようにさまざまな組織が置かれることになる。 国立国会図書館……1948年4月〜61年8月 法務庁(のち法務府→内閣)法制局……1948年4月〜60年9月 裁判官訴追委員会……1948年7月〜7…

(2)天皇に嫌われた宮殿

話を迎賓館に戻せば……迎賓館には4年前の夏の一般参観に応募して参加する機会に恵まれた。上の写真もそのときに撮ったものだ。建物内部は撮影禁止だったのが惜しかったけれども。 この参観のレポートを個人誌に書くにあたり、迎賓館についてちょっと調べたこ…

(1)迎賓館赤坂離宮が国宝指定へ

昨日(16日)、文化審議会が迎賓館赤坂離宮を国宝に指定するよう答申した(私は名鉄電車内の電光ニュースで知った)。明治以降の作品(建築だけでなく美術工芸品も含む)としては初めての国宝指定となるらしい。 以下、そのことを伝える各紙の記事より、個人…

日経ビジネスオンライン「新書レビュー」連載終了

もはや旧聞ながら、先月末をもって、私をはじめ複数の執筆者によって週日毎日(最後の頃は隔日)更新されてきた日経ビジネスオンライン「新書レビュー」の連載が終了いたしました(最終回は栗原裕一郎さんによる樋口尚文著『ロマンポルノと実録やくざ映画』…

多摩テックとホンダの企業精神

多摩テックが先月30日をもって閉園した。 多摩テックについては、開園から2年後の1963年、当時まだ新進作家だった開高健が『週刊朝日』の連載にて、同じく本田技研の手がけた鈴鹿サーキットとあわせてルポしている。以下、連載をまとめた書籍から引用。 ほ…

古橋広之進のオリンピック観

この8月に元競泳選手でJOC会長、国際水泳連盟の副会長など数々の要職も歴任した古橋広之進が、国際水連の総会と世界水泳選手権の行なわれていたローマで死去した。 古橋の訃報に接して、ふと嘉納治五郎のことを思い出した。1938年5月に亡くなった嘉納も古…

新幹線輸出に対するJR東海と総合商社の「温度差」

新幹線輸出といえば、東海道新幹線開業から45年を迎えたきょうの中日新聞には、来月16日にJR東海が名古屋で高速鉄道シンポジウムを開催するという記事が出ていた(同記事はネットにも掲載されていた→ここ)。新幹線の海外輸出を視野に、各国の在日本大使館員…

2016年、リオ五輪の夢

明日の深夜にはいよいよ2016年の夏季オリンピックの開催地が決定する。 すでに今年はじめのエントリでも表明しているように、私は東京は2016年ではなく2020年にこそオリンピックを開催すべきだと思っているので積極的に応援はしない。が、もし2016年の東京開…

小林一三と東京ディズニーランド

最近、東京ディズニーランド(TDL)の歴史についての本(小宮和行『東京ディズニーランド驚異の経営マジック』講談社文庫)を読んでいたら、TDLを経営するオリエンタルランドの初代社長で本来は京成電鉄の社長だった川崎千春が、阪急グループの創始者である…

二人の吾郎

38年前に田宮二郎が主演した大関のCMが、稲垣吾郎主演でリメイクされ放映中。 酒は大関CMスペシャルサイト 田宮二郎の本名は柴田「吾郎」だが、これは偶然?

白洲次郎はそんなにかっこよかったのか?

ドラマ『白洲次郎』最終回をワンセグでながら視聴。先々月、日経ビジネスオンラインに掲載された『吉田茂と昭和史』の書評にも書いたように、サンフランシスコ講和会議での受諾演説で吉田茂は平等を「へいとう」と読んでるんだけど、さすがにドラマではそこ…

榎本秋『10大戦国大名の実力』(ソフトバンク新書)

ご恵投いただきました、ありがとうございます。10大戦国大名の実力 (SB新書)作者: 榎本秋出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2009/09/16メディア: 新書購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (4件) を見る 生まれ育った地域柄、私にとって戦国…

宏池会の法則

自民党が危機のときには、宏池会出身者が捨石になるの法則。 宏池会というのは、もともと池田勇人を首相にするために結成されたもので、池田が1960年に首相に就任したのちも自民党の一派閥として、池田―前尾繁三郎―大平正芳と継承されていくことになる。とり…

ソニー損保CM「クルマと人と篇」

ソニー損保のCM「クルマと人と篇」を初めて見た(私が見たのはそのうちの「女性篇」)。奥田民生の歌*1もいい。 オフィシャルサイトでは、《クルマは、人がいちばん素直になれる場所かもしれません。そんなクルマとすごす、ドライバーの“喜怒哀楽”を描いたCM…

最近の若者文化研究の動向にも目を配るタモリ氏

タモさんが、『タモリ倶楽部』の「空耳アワー」で、オタク文化に対抗するものはヤンキー文化だと熱弁していたw ひょっとして、ここ最近立て続けに出たヤンキー研究本のどれかをお読みになられたか。ヤンキー文化論序説作者: 五十嵐太郎出版社/メーカー: 河出…

JR東日本はいわずと知れた「スイカ」ですが

JR九州のICカードは「スゴカ」と文字どおりすごい名前。このほか、JR北海道とJR西日本はそれぞれ「キタカ」「イコカ」と呼応しているかと思えば、JR東海は「トイカ」とアナグラム仕立て。JR四国にはまだその手のカードはないけれども、将来的に導入する際に…

純文学を仮想敵視していた松本清張

中日新聞夕刊の文化欄にて連載中の佐野眞一「全身怨念作家 編集者の見た松本清張」。昨日掲載の回では、中央公論社の全集『日本の文学』に清張を入れるかどうかで大もめしたという話がとりあげられていた。 全集の編集委員のうち三島由紀夫が清張を入れるこ…

「板東英二、その副業人生」メモ

拙稿が掲載されたソフトバンククリエイティブのメルマガ『週刊ビジスタニュース』の先週配信分がウェブ上にもUPされました。 今回僕が寄稿したのは、現在何度目かのブレイクを迎えている板東英二の半生を、「副業」という視点からたどったものです。今後、ワ…

夏コミ参加、いよいよ明日です

残暑お見舞い申し上げます。 さて、明日のコミケの準備もあって、きょう午後1時前に東京に到着しました。コミケ参加以外に調べ物等もするつもりで上京したので、来週水曜ぐらいまで滞在予定です。 で、夏コミに向けて予定していた個人誌のほうですが、けっ…

東急と東映と現テレビ朝日がグループ会社だった時代

先週出た『週刊アスキー』(8月18・25日合併号)の「私のハマった3冊」のページに寄稿しました*1。同ページに書くのはこれで3度目。 今回とりあげた3冊は、皆河有伽『小説手塚学校』第1巻(講談社)、古田尚輝『「鉄腕アトム」の時代』(世界思想社)、…

本日の“黒い”かたえくぼ

「死亡女性遺族が押尾に激怒」 女と男じゃ、男が悪い。 ――大原麗子

夏コミに出展します

東京から戻って、気づいたらすでに1週間が経っておりました。ご無沙汰しております。一日目にホテルに泊まった以外はあとはネットカフェ泊で、肉体的にはなかなかきついものがありましたが(なにしろ、明るいわエアコンの音がうるさいわで寝ようにもなかなか…

東京滞在中です

打ち合わせと調べ物のためきのうから東京に来ています。ただ、締め切り目前の原稿を一本持ってきてしまったため(本当は上京前に片づけておきたかったのですが)、いまも新宿のホテルで執筆中です。といっても正午にはチェックアウトしなければならないので…

テレ東・大江アナは短波放送でもモヤモヤしていた

テレビ東京の大江麻理子アナウンサーといえば、同局の深夜番組『モヤモヤさまぁ〜ず』でのさまぁ〜ずとの絶妙なやりとりで知られるが、その彼女がラジオ、それも短波放送という渋いメディアでもモヤモヤしていることを最近知った。この6月から「ラジオNIKKE…

新幹線が“コミュニケーションメディア”だった頃

上記のような傾向はなにも航空業界にかぎったことではなく、たとえば新幹線などにもいえることだと思う。JR東海が80年代後半から90年代初頭にかけて展開した一連の「エクスプレス・キャンペーン」は、新幹線を単なる輸送機関から、人生の節目や人と人とのつ…

高気圧がある。――眞木準と全日空の沖縄キャンペーン

速水健朗さんが『週刊アスキー』の連載「恋のDJナイト」(8月4日号掲載分)で、航空会社の沖縄観光キャンペーンをテーマにとりあげ、なかでも山下達郎はその常連だったと書いている。 (引用者注:山下は)'79年の『愛を描いて―LET'S KISS THE SUN』でJAL…