Culture Vulture

ライター・近藤正高のブログ

2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『ワラッテイイトモ、』は思った以上にすごい作品だった…

前日の日記に書いたとおり、名古屋まで噂の『ワラッテイイトモ、』を見てきた。 思っていた以上に完成度が高くて驚く。しかも一言では言いあらわせないほど、語られるべき要素が詰まっているという感じ。会場にはキリンアートアワードでこの作品を選んだ審査…

来年はどうなる?

実は今回の展覧会ではもう一本、『ワラッテイイトモ、』と同様の憂き目にあった作品があって、作者は本気で悔しがっていたようだ。『水戸黄門』を素材にしたというこの作品も、いずれ公開を希望。 しかし、こういうことがあると、今後こういう作品の応募がま…

『ワラッテイイトモ、』をワラエ!

遅ればせながら、代官山ヒルサイドフォーラムで開催中の「キリンアートアワード2003」を観に行く。 もちろん最大の目的は、今回、この公募展で審査員特別優秀賞を受賞し、一部で話題を呼んでいる映像作品『ワラッテイイトモ、』である。この作品、著作権・肖…

「われわれ」と「ぼくたち」のあいだ

さて、続いて放映された『ルポルタージュにっぽん』について。これは、東大闘争のさなか1968年11月開催の東大駒場祭でポスター(そのキャッチコピー「とめてくれるなおっかさん 背中のいちょうが泣いている 男 東大どこへ行く」が流行語にもなった)を手がけ…

〈68年革命〉と『竜馬がゆく』

今週の『NHKアーカイブス』のメニューは、1968年放映の大河ドラマ『竜馬がゆく』第16回と、1978年放映の『ルポルタージュにっぽん』「おとこ東大どこへ行く 〜10年目の東大全共闘」。この組み合わせを番組表で見て、「おっ、テーマは〈68年革命〉か」とす…

見る前に跳ぶか、跳んでから見るか

目下抱えた原稿の資料として、中村彰彦『烈士と呼ばれる男 ――森田必勝の物語』(文春文庫)を流し読み。改行が多いので、遅読のぼくにもすらすら読める。 森田必勝とはいうまでもなく、三島由紀夫の結成した私設軍隊「楯の会」のメンバーのひとりであり、あ…

きょうのガカーリ

『噂の真相』もあと残すこと5号で廃刊。それで気づいたのだが、そうなると永江朗インタビューによる「メディア異人列伝」も間もなく終わりということか! 思えば高校時代、将来自分が偉くなったらこの連載と『ウゴウゴルーガ』の「おしえてえらい人!」に出…

20年後のぼくらは胸を痛めて「いとしのエリー」を聴いただろうか?

本日未明に録画した『ふぞろいの林檎たち』最終回の再放送を見る。 前回(先々週の放映だったか)のラストで、いきなりヘルメット姿の「過激派」が中井貴一の自宅の酒屋にあらわれたので*1、どんな展開になるかと思えば、本筋とはそんなに関係ない扱い。彼ら…

カノッサの屈折

と、以上がこのブームに対するぼくの表向きの苛立ちである。 が、実はそれとは別に「本音」としての苛立ちもあったりする。 それは、80年代については自分も高校時代以来ここ10年興味があったし、折に触れて自分の編集するミニコミ誌やWEB上の日記でもあ…

「80年代ブーム」批判序説

こないだ近所の書店を覗いたら、『Invitation』と『NAVI』がそれぞれ80年代特集を、『別冊宝島』の『音楽誌が書かないJポップ批評』がYMO特集を組むという具合に、時期をおなじくして80年代をフィーチャーしていて「なんだかなあ」と思ってしまった…

最近の四ツ谷界隈

ここ数日、PCが壊れて自宅では仕事ができないということで、四ツ谷にある出版社に通い、編集部のPCを借りて原稿を書いていた。四ツ谷界隈というのは、ぼくが高校を卒業してから2年間勤めた入社した出版社や、先に書いたとおり現在色々とお世話になって…

情報の兵站術?

と思い立って、日記をつけ始めようとした途端、無情にも使っていたノートパソコンのハードがクラッシュしてしまった。そんなわけで第一回はいきなり自宅ではなく、近所のネットカフェからのUPである。 PCのハードが壊れてつくづく思うのだけれども、やっ…

Culture Vulture

なんだか、いろんな人がそれぞれ好き勝手に使ってるのを見て面白そうだったので、自分も「はてなダイアリー」を始めてみることにする。 これまでにもWEB上で日記を公開してはいたものの(http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Studio/3488/nitijo-home.h…