『新サイボーグしばた』

渋谷のアップリンクへ、DVD発売を記念して上映中の『新サイボーグしばた』(主演はメロン記念日)を観に行く。4時上映の回ギリギリに場内に入ると、すでに監督のおおなりてつやさんと影の主演とも言うべき「大山田博士」ことホリケン。さんのトークショーが始まっていた。おおなり監督がホリケン。さんに同作への出演を依頼したのはそもそも、山田広野監督の名作とその筋では(どの筋だよ)誉れ高い「ダミー・オズマー」シリーズでのホリケン。さんの怪演ぶりを観たことがきっかけだったそうな*1。たしかにこの『サイボーグしばた』でのホリケン。さんの存在感は圧倒的だ。
作品全体としては、たぶんかなりの低予算でつくったのだろうけど、それすらネタになってしまうような感じ(たとえば里田まいの家のセットは、どう見てもコンクリート打ちっ放しにそのまま畳を敷いただけのものだったりする)*2。この点は、多くの(いわゆる)バカ映画作品に通じることだろう。そう、一言でいえばこの映画は、バカ映画なのだ。それも、天下のハロプロアイドルの出演で堂々とバカをやっているのが素晴らしい。
今回は前作と新作から主要な回をセレクトしての上映だったのだけれども(今月末に発売のDVDではどちらも全話収録)、新作では新たにカントリー娘。里田まいと、さらにモーニング娘。から紺野あさ美石川梨華*3が出演と、前作にも増して豪華さがアップ。でも、前作でホリケン。さん演じる大山田博士の助手「ミス・ヘイケ」を好演していた平家みちよさんが、その後ハロプロをお辞めになったためか、新作ではすっかり「いなかったこと」になっているのがちょっと寂しいっス。
ところで、大山田博士が、たまたま研究所を訪れた柴田あゆみをサイボーグに改造する目的というのが、北海道の海でカニを捕らせるため、という設定は、やっぱり、メロンよりもカニのほうが庶民のステイタスとしては上! ということを示しているんですかねえ……?
上映終了後、会場で特別に発売されていたおおなりてつや監督の自主映画『スターブレイザー大作戦』のビデオを買ってアップリンクをあとにする。

*1:ちなみに『サイボーグしばた』には山田監督も柴田あゆみの片思いの相手として友情出演している。セリフ棒読みでもまったく許せてしまうキャラがうらやましい。ついでにハロプロのアイドルと共演しているのがうらやましい。

*2:とはいえ、本来なら別に手を抜いてもよさそうなところに妙に凝っていたりするのがおかしかった。たとえばやけにリアルなタッチで描かれた紙芝居とか。

*3:同作に出てくる石川梨華を見て驚いたのは、二の腕のプ二プ二具合である。いや、以前からチャーミーの二の腕がプ二プ二していたのはたしかだが……。