ハルキとバナナの作品を映画化した唯一の人

 市川準がきょう未明に亡くなったことをニュースサイトで知る。59歳。野田凪に続いて、またしても映像系クリエーターの急な死に驚く。
 考えてみればこの人は、よしもとばなな村上春樹という、人気作家でありながら映像化作品の少ない(とくに春樹は極端に少ないことで知られる)両巨頭の小説(それぞれ『TUGUMI』『トニー滝谷』)を映画化している唯一の映画監督ではないだろうか。
 個人的には、市川作品では氏がCMディレクターとして手がけた「亭主元気で留守がいい」(『金鳥 タンスにゴン』)のCMがいちばん好きかも。
 そういえば、『タンスにゴン』以前に話題となった『禁煙パイポ』のCM「私はコレで会社を辞めました」の放映当時、まだ子供だった僕は、出演している男性が立てている小指の意味がわからず、親に訊ねて困惑させたこともあったっけ。