『ウラBUBKA』にて書評はじめました

今月よりサブカル路線へと転じ、その誌名も「裏」をカタカナ表記に改めリニューアルした『ウラBUBKA』11月号(コアマガジン)が送られてくる。実はこの号より同誌の書評欄をぼくが担当することになったのだ。
しかし改めて自分の書いた文章を読んで赤面する。指定された文字数(一冊につき50字)に合わせようとするあまり、本の内容をそつなくまとめただけの、いささか面白味に欠けるレビューになってしまったような気がしたのだ。さて、単なる内容紹介にとどまらない、面白いレビューを書くには果たしてどうすればいいのか?(それもたった50字の中で)それが今後この連載を続けていくにあたっての課題だろうなあ。
ちなみに今号では、新刊である舞城王太郎好き好き大好き超愛してる。』(ISBN:4062125684)、石井政之編著『文筆生活の現場 ライフワークとしてのノンフィクション』(ISBN:412150139X)、藤木TDC『アダルトメディア・ランダムノート』(ISBN:4813010962)の三冊に加え、「懐かしのこの作品」枠として、村上春樹の『‘THE SCRAP' 懐かしの一九八〇年代』(ISBN:4163412808)を紹介した。
村上春樹といえば世間では最新作『アフターダーク』の話題で持ちきりだというのに、あえて背を向けて17年も前に出たエッセイ集を紹介するところがまた『ウラBUBKA』っぽいのではないか……てな、そんな意図はまったくなく、たまたまオリンピック開催直後ということで、ロス五輪会期中に作家がつづった日記が掲載されたこの本をとりあげたまでの話である。しかしいまだにこの本が文庫化されてないというのは、一体どういうことなのだろう。