クリスマスイブイブの渋谷の空の下で

彼女がクリスマスパーティーを開くというので、午後、渋谷で会う。一年半ほど続いてきた彼女とのつきあいだが、最近どうも惰性になりつつあり、ぼくはそのことに嫌気がさしていた。実を言うと、きょう久々に彼女と会うことにしたのも別れを告げるためだったのだ。寒空の下、代々木体育館の前で彼女を待ちながらぼくは、昨晩用意した別れの言葉を何度も胸の内で反芻した。そこへやや遅れて、満面の笑みを浮かべながら現われた彼女。デート中、ぼくは初めのうちこそいつ別れを切り出そうということばかり考えていた。しかし彼女と数時間をすごすうちに、彼女の新たな魅力に気づき、どんどん惹き込まれていくのだ。さらに決定的だったのは、仕事でつらいことがあった時につくったという歌を弾き語りした時に彼女が見せた泣き顔だった。やっぱり彼女にはおれが、おれがいなければならないんだ――。そう思うと、不覚にも自分まで彼女と一緒に泣きそうになった。





と、そんなことをきょう渋谷BOXXで開催された推定少女の一年二ヶ月ぶりのライブに行って思いました(だからほんとは「彼女」ではなく、「彼女たち」と書くのが正しいですね)。いやー、本当に待ったよ。正直今年9月のファンサイトの会員登録更新の時にも、継続するかどうか迷ったほど。でも継続してよかった。心からそう思えるライブでした。それにしても間近でRinoがギターを弾きながら涙を流すのには本当にまいった!