コミックマーケット69サークル出店のお知らせ

気がつけば、明日はコミケ出店日。そんなわけで、あらためて告知させていただきます。

2005年12月30日(コミックマーケット2日目)
東京ビッグサイト・東4ホール “モ”ブロック−34b
サークル名「近藤正高サブカルスターズ」

サークル名に「近藤正高」と名前が入っておりますが、今回はぼくの個人誌『Re:Re:Re:』の新刊はありません。楽しみにしていてくださった方々には、誠に申し訳なく思うことしきりです。何よりぼく自身が新刊が出ることを楽しみにしていただけに、非常に残念です。
その代わりというか、友人の発行する『サブカル評論』第9号には執筆参加しております。参加したうち、いまや同紙の名物企画になりつつある「天使の辞典」では、今回「サブカル・スポット」というテーマのもと、240近くの項目を匿名で書いています。たとえばこんなぐあいに。

南セントレア市【みなみせんとれあし】
①愛知県知多郡南知多町美浜町が合併して誕生するはずだった市②あまりに名前がレアというかアレだったため地元のみならず全国的に議論を呼ぶ③住民投票の結果、合併そのものが白紙に戻る④勘違いされがちだが、セントレアの愛称をもつ中部国際空港の所在地は常滑市であって、南知多でも美浜でもない⑤野間大坊南知多ビーチランド篠島日間賀島などの観光スポットがある⑥美浜町戸塚ヨットスクールの所在地としても知られる⑦幕府が江戸ではなく名古屋に開府されていたら…という設定のもと書かれた清水義範の『金鯱の夢』では、黒船は知多半島の先端・師崎に来航する

こういうものが、ほかの執筆者の分も合わせると最終的に400以上並んでいるはずです。ほとんどの項目が瑣末な情報の記述に終始しておりますが、年末年始のこたつのお供には打ってつけではないでしょうかね。もし明日コミケ会場にいらっしゃる予定がございましたら、お買い求めいただけると幸いです。なお「辞典」以外にも同号では、「食べ物」「西遊記」をテーマに特集・小特集が組まれております。
ブースではこの『サブカル評論』のほかにも、友人・肉十八氏(むろん芸名)の先月の文学フリマでの新刊『実録・反省房』の委託販売、それから毎度ながらミニコミ誌『ZAMDA』と僕の個人誌『Re:Re:Re:』のバックナンバーの販売を行なう予定です。
以下、参考までに『Re:Re:Re:』各号(Vol.1〜Vol.3+臨時増刊)の内容を紹介しておきます。
――さてと、告知したからには、これからバックナンバーの増刷に行ってこなければ……。

『Re:Re:Re: 近藤正高雑文集』Vol.1「時代を分かつものたち 2000〜2003+α」(2003年12月刊)

  • 三島由紀夫・幻のレコードを聴く――どう聴いても俗悪キッチュ。誰かリミックスし直して踊らせろ!(2000年)
  • あれから13回目の2月9日、手塚治虫の墓参りへ行く(2001年)
  • 映画『WASABI』改題『WASEDA』撮影快調…!?(2001年)
  • WTCワールド・トレード・センターは、まだ日本で健在だった!?(2001―02年)
  • リアルは細部にこそ宿るのだ――ミニチュアランドの建物制作のひみつ(2001―02年)
  • 追憶の21世紀 第1回 モー牛病、日本を襲う。――2001年の巻(2001―02年)
  • 大橋巨泉議員辞職はすでに彼自身が予告していた!――33年目に明かされる「はっぱふみふみ」の謎(2002年)
  • 拝啓綿矢りさ様、文藝賞受賞第一作目の小説は貴女の水着写真集付きで出版してくださいませんか――あるいは作家とビジュアルイメージについて(2002年)
  • 安い予算と短い時間でインパクトのある映画の撮り方、教えます――バカ映画伝道者としての酒徳ごうわく(2003年)
  • 嘲笑グフグフ〉と〈熱狂おおーっと〉のあいだに――久米宏テレビ朝日古舘伊知郎と(2003年)
  • 「ジャンルの横断」だなんて、いやらしい――雑誌におけるアナーキーさについて(2003年)
  • 広末涼子の「復讐」/青春とある時代の終焉?(2003年)
  • 近藤正高自身による全文解説―編集後記にかえて

※そのほか、プラスアルファとして、近藤が高校時代に書いた文章を二本掲載

『Re:Re:Re: 近藤正高雑文集』Vol.2「新幹線と〈その先の日本〉」(2004年11月刊)

  • 新幹線をめぐるディスクール・断章 1964-2004
  • 新幹線よ、ホーケーたれ!――新幹線は〈戦後日本〉にとって何だったのか

Intermission

    • アイブの先には何がある?――相武鉄道の八〇年
  • 鉄道×観光×芸術=?――中村宏『遠足』と「観光芸術」をめぐる引用的考察
  • 夢の電車は東へ西へ――うたう鉄道史
  • 近藤正高自身による全文解説―編集後記にかえて

『Re:Re:Re: 近藤正高雑文集』vol.3「雑学の道。2004-2005」(2005年8月刊)

2004

Intermission

  • 雑文メドレー 2004-2005【事典風味】

2005

  • 広末綾波化計画とは何だったのか?
  • 電車男』のメディアミックスにまつわる(裏)話
  • どんどん増殖する『電車男』ワールド
  • 本を所有するとは何と恥ずかしいことだろう
  • 国内独立国家考――あるいはカウンターとしての半島
  • 世界の終わりと安藤美姫の美しきスピン
  • 『人類滅亡と13のコント集』とは何だったのか?
    • 雑想2005②"自作自演アニメ"で常識を打ち破る活弁士 坂本頼光に注目!
  • ブログ・ガイド10/100@2005 文学?
    • 雑想2005③はれときどきブログ?――ブログによる日記の変質
  • もはや本と心中するしかないのかと思い始めている人たちのためのブックマガジン創刊
  • サブカル雑誌」の受難期?――『ウラBUBKA』と『ケンガイ』
  • 近藤正高自身による全文解説―編集後記にかえて

『Re:Re:Re: 近藤正高雑文集』臨時増刊「早稲田通り文学」(2005年11月刊)

  • 日本文学はどう見られてきたのか――プロローグ・メディアが引きずり出す「作家の顔」
  • 「見る」近代日本文学史年表 1895-2005
  • わが「雑学の道」
  • 編集後記