拙著告知第3弾、目次確定しました

きのうようやくゲラのほうが責了し、目次のほうが確定いたしましたので、とりいそぎUPしておきます。なお、全部で288ページとなりました。

『私鉄探検』近藤正高
ソフトバンク新書、6月17日発売予定)


 まえがき

第1章 「キャラクター文化」のルーツを求めて――西武鉄道
笑う電車、デビュー/西武ライオンズとレオマークの誕生/マンガの神様と西武の意外な関係/なぜ手塚治虫は西武沿線に住みつづけたのか?/日本のアニメーションの発信源――上井草・大泉学園/トトロとナショナルトラスト/スマイルトレインよ「ゆるキャラ」たれ

 私鉄探検ガイド――西武鉄道

第2章 「帝都」はどこへ消えた?――京王電鉄
ニッチ商法で稼ぐ井の頭線!?/長いあいだ路面電車だった京王線東京オリンピックをきっかけに生まれ変わる/新宿駅が現在位置に移った「とほほ」な理由/「景気づけ」に沿線へ墓場を誘致/副業に支えられていた戦前の京王/旧社名・京王帝都電鉄の「帝都」とは?/格差を越えて京王に“嫁いだ”井の頭線/実現しなかった「第2山手線」構想/バロック×私鉄=井の頭線/演劇の街シモキタの誕生/ごった煮状態の吉祥寺/新規参入者ゆえの不変性/井の頭線に流れる時間

 私鉄探検ガイド――京王電鉄

第3章 「羽田」とともに変貌をつづける――京浜急行電鉄
イノベーターとしての京急/新しいようで古い空港線/羽田から日本初のオリンピック参加/空の玄関・羽田の玄関/羽田を襲った史上最大の“高波”/名ばかりの「空港線」/衝突と高度成長のなかで/「沖展」で京急も空港に進出/ますますでっかくなる東京と空港/空港の先の“沿線”とリアルな沿線/羽田に新たな“穴”を!

 私鉄探検ガイド――京浜急行電鉄

第4章 「私鉄の原点」をつくばエクスプレスに見た――首都圏新都市鉄道
TXの車窓から見える「私鉄の原風景」/阪急進出で私鉄ターミナル化する秋葉原/TXは私鉄か?/「陸の孤島」だったつくば/筑波研究学園都市建設とTXのルーツ/バブルとその崩壊を越えて/先頭の車窓からスピードを実感/鉄道の歴史を凝縮!?/開発が止まらないつくば/TX以後の新線建設/あらためて車窓に目を向けて

 私鉄探検ガイド――首都圏新都市鉄道

第5章 「パノラマ」魂――名古屋鉄道
名鉄名古屋駅に見られる「名古屋らしさ」?/「産業観光」と愛知万博名鉄の苦闘/地域の観光をリードしてきた名鉄/犬山観光の源流/初三郎の鳥瞰図からパノラマカーへ/パイオニアとしての名鉄/沿線の魅力をどうアピールしていくか

 私鉄探検ガイド――名古屋鉄道

第6章 「観光帝国」の陽はまたのぼる――近畿日本鉄道
日本一の路線網を誇る/官対民のデッドヒート/近鉄の前身、名阪間へ進出/わざわい転じて……/新幹線開通後の方向転換/英国女王乗車の「栄光」/近鉄グループの斜陽/伊勢・志摩に賭ける/「皇紀2600年」に沸く/沿線に世界遺産が三つも/「間道」としての近鉄団塊世代

 私鉄探検ガイド――近畿日本鉄道

第7章 「遍在」する宝塚とタイガース――阪急電鉄阪神電気鉄道
衝撃の経営統合/野球では阪神が逆転/宅地開発で差をつけた阪急/阪神を合併しなかった阪急の不思議/阪神間私鉄の「国家連合」/宝塚音楽学校の奇妙なしきたり/生きつづける小林一三の理念/宝塚歌劇の普遍性/タイガースの遍在性/阪急・阪神連合のゆくえ

 私鉄探検ガイド――阪急電鉄阪神電気鉄道

終章 私鉄が見る夢、私鉄に見る夢――大手私鉄の近年の動向、そして未来
「探検」の終わりに/幻の地下鉄新橋駅/「強盗慶太」のめざしたもの/相互乗り入れのはじまり/最強の私鉄・東京メトロの誕生/東京最後の地下鉄「副都心線」と私鉄/関西私鉄が生んだ自動改札システム/ICカード乗車券の登場と普及/歴史をもくつがえす相互乗り入れの進行/シームレス化によって広がる新たなネットワーク/協調は私鉄業界の危機感のあらわれか/新東京タワーと私鉄による情報インフラ整備/私鉄に人びとが見た「夢」/私鉄のシンカ――その真価を決める「進化」と「深化」

 主な参考資料
 あとがき