それでもひつこく「広末世代」論

とはいえ、世代的なことでいえば、広末はやや上の世代にあたるコギャルの解毒剤として受け容れられた面もあるし(ちょうどコギャルブームのピークの1996年は広末ブレイクの年でもある)、彼女がデビュー当時の清純そうなイメージからどんどんすれていく様を見て、いわば逆「木綿のハンカチーフ」的感情を抱いていた向きも結構いるかと思う。また、アイドル界に「ポスト広末」という語があったことが示すように、その存在が時代象徴的に語られたアイドルは、ここ最近(もっと限定すれば90年代後半)ではモーニング娘。などの束ものアイドルを除けば広末ぐらいではないだろうか。ぼくが先に広末涼子の結婚についてあれだけ大袈裟に書いてしまったのには、もちろんぼくの個人的な感情もあるのだけれど、一方ではそうした彼女自身の時代象徴性にも大きな原因があるのだと思う。
だいたい、あれだけ書いておいてこういってしまうのもなんだが、実のところここ数年の広末に対してぼくはほとんど興味を失っていた(それが再び彼女に関心を持ったのは、やはりこないだの青山劇場での「つかこうへいダブルス」への出演が大きい)。だから本当なら今回の広末の結婚について語るにはもっと適任の人がいるはずなのだ。それこそデビュー以来、彼女をずっとウォッチし続けているような人物こそその任にもっとふさわしい。ぼくとしては、大衆決断のかちゃくちゃさん(id:breaststroking)がいつ日記で書いてくれるか楽しみにしているのだけれど。