思えば新刊を心待ちにして発売日に買うなんて久々だな

きのうの午前中、姉歯証人喚問を見ながら、久々に日記(id:d-sakamata:20051214)を書いたのだけれども、前日中にUPできず、一日延びてしまった……。風邪のほうは、鼻水も引いてひと段落ついたという感じですが。
きのうは午後、神保町へ仕事で出たついでに、きのう発売ということで近刊告知が出て以来楽しみにしていた草森紳一四方田犬彦の対談集『アトムと寅さん』(河出書房新社ISBN:430926865X)を三省堂本店にて購入。店内を探し回ってもなかなか見つからなかったため、店頭にある書籍検索用の端末で調べてみたところ、映画本のコーナーにあることが判明。映画コーナーはその前に一度チェックしていたのだが、思ったよりも小さな本で気がつかなかった。新刊だから平積みになっていたというのに。だいたい映画棚にしか置いてないというのも何だかなあという感じ。どうせならサブカル棚で草森氏の連載誌である『Quick Japan』の隣りにでも平積みにしてほしかった。そうでもしないと若い読者は気づかないのではないだろうか。まあ、入荷されたのが20冊(この冊数は端末で確認した)だけでは難しいかもしれないけど。
四方田犬彦と雑文の大家との共著というと、2001年に出た『ザ・グレーテスト・ヒッツ・オブ・平岡正明』(芳賀書店ISBN:4826101570)が思い出されるわけだが、今回の本はあれほどのボリュームもなく、コンパクトな感じ。それでも対談が行なわれてからすでに2年が経っているようだ。あとがきによるとこれにはどうやら、その間世界中を飛び回っていた四方田氏の事情と、どの発言に対しても資料にあたって推敲していく草森氏の仕事ぶりに原因があるらしい。そのへんはいかにも草森氏らしい理由だが。
装丁についても、カバーに立石大河亞タイガー立石)の「虎富士」*1という絵が使われていて、タイガー立石ファンでもあるぼくにとってはこれ以上にないくらいドンピシャのデザインだった。正月にでも熟読することにしよう。

*1:あとがきではこの絵の題名が「富士」と誤植されていた。こういうミスはデータ入稿では発生しないはずだから、おそらく手書きの原稿を編集者か印刷所のオペレーターがパソコンで打ち込む際のタイピングミスだろう。