きょうの買い物

草野厚国鉄解体 JRは行政改革の手本となるのか?』(講談社文庫)、前間孝則亜細亜新幹線 幻の東京発北京行き超特急』(講談社文庫)
いずれも鉄道専門の古本屋からネットで取り寄せたもの。後者はすでに『弾丸列車』というタイトルで出た単行本のほうを持っているのだが、この際だからと(なーにがこの際だ)文庫版(すでに品切れ)も買ってしまう。
前者は一昨日買った原田勝正の著書と同タイトルだが、原田の著書が敗戦後から民営化までの国鉄の歴史をたどったものなのに対して、草野の著書は国鉄が1981年より始まった第二次臨時調査委員会(いわゆる土光臨調)の審議によって民営化されるまでのプロセスに迫ったものである。まだ触りしか読んでいないのだが、最終的に国鉄の分割民営化を首相として決定することになる中曽根康弘が、当初から民営化を支持していたわけではなかったことなど初めて知ることも多い*1。というか、これまでそういうめんどくさい政治のプロセスなんてまったく興味はなかったのだが。国鉄民営化に関して覚えていることといえば、それへの反対として起きた首都圏での同時多発ゲリラとか(中でもその時火がつけられた浅草橋駅の映像は印象に残ってて、上京してから初めて同駅を利用した時、「ここだよな、あの時に燃やされたのって」としみじみ思ったくらいだ)、民営化で電車の側面にこれ見よがしに掲げられたJRのロゴが子供心にやけにかっこ悪く見えたとか、それぐらいか。

*1:鈴木内閣で行政管理庁長官という、それまでのキャリアを考えれば役不足ともいえるポストについた中曽根だが、やがて行政改革で実績をつくり次期リーダーの座を狙うという方向に考えを改めたことが、結果的に吉と出たようだ。